とんぼせんせいは、京都市を拠点とするアーティスト／イラストレーターです。2011年より活動をはじめ、「3本の線をひくとどこにでも現れる」というコンセプトのもと、3本線で出来た笑顔を様々なモチーフに施し、色々な場所での活動を拡げてきました。

3本の線によるシンプルで印象に残る介入は、これまで様々なイメージをとんぼせんせいのイラストの世界に引き込んできました。動物や人物といった様々なモチーフはもちろん、風景や展示空間も含めたあらゆるイメージを支持体として転用してしまいます。そういった介入を含め、グッズの制作から本の装丁、キャラクターのディレクションなど、これまで幅広い活動を行ってきました。

「Love & Flowers」というタイトルの本展では、近年、多く描くようになったという花や静物をモチーフとした作品を中心に構成します。数多くのモチーフの中の一つとして「花」はこれまでにも選ばれてきましたが、特にこの2年間は、転用を前面に出した制作ではなく、花や静物をモチーフに描く作品が増えたといいます。モチーフや制作の方向性の選択は、イラストレーターとしての個別の具体的な仕事への応答であると同時に、その時々の作者自身や世の中の状況への反応とも言えます。本展に合わせた新作も交え、新旧の作品を集めた展覧会となります。